2021/06/26

Garage.U.W 三八染め LINEN CUTAWAY SHIRT SHORT SLEEVE



「宰相どのはすこし色ふかき直衣に丁子染めのこがるるままで染める白き綾のなつかしきを着給へることさらめきて艶に見ゆ」 

源氏物語 藤裏葉の帖より出典


源氏物語に頻繁に記される「丁子」というフトモモ科の常緑樹の蕾を乾燥させた染料を使用した「香染め」。特に香りが良く、源氏物語の時代の平安中期には高位の象徴として衣の染色と香りを纏ってたと云われる。





埼玉県指定伝統工芸士の瀬藤貴史さんとの次なる取り組みのお知らせです。


ファッションであり、アートでもあり、サステナビリティーをも実現する意味を持ったものになります。古典技法で染め上げたリネンシャツは、染色でここまで雰囲気ある風合いになるのかという感想を持ちました。




香染(こうぞめ)/ 消炭色

今から1000年を遡る平安時代中期、源氏物語の時代背景にある染色技法を文献、学術的背景に基づき再現致します。

今回登場したものは、天然の古典染色材料「丁子」と技法を用いた草木染めを施したGarage.U.W 三八染め LINEN CUTAWAY SHORT SLEEVE。

通常はベージュのような色合いの丁子染めに金属触媒を用い、こがるるまで「消炭色」に染め上げました。

瀬藤さん曰く「黒じゃない。見る角度できらきらするのは金属によるもので、光りの射す角度で全体の色の印象が変わる」という絶妙な中間色が表現されています。

また、近くによると香る丁子の香りは1000年前を感じ取れるような不思議な感覚に捉われます。





Garage.U.W 三八染め LINEN CUTAWAY SHORT SLEEVE
price 25,300yen  (23,000 yen + tax)
color 消炭色
SIZE 44/46/48
MADE IN JAPAN






着る人の好みを反映するオーダー要素として、黒蝶貝、高瀬貝、藍染め貝から釦をお選び頂けます。釦付けは手付けで行い、作業後のお渡しになります。

今回表現した色ですが、様々な条件により出来た色の為同じ色は2度と表現できないそうで、在庫は今回生産した少量のみで再生産はございません。個体差が出る草木染めはまさにその時自分しか持ち得ない1点ものです。

そして、シャツの売り上げの一部は古典技法継承の支援金として各製造技術保存会に寄付される事になっています。継続持続可能な社会活動を目指して、これに賛同して行きたいと考えております。

ファッションとして、古典技法香染めの1点ものアート作品として、そして社会貢献に直接関わる手段として。振り返るとここまで着る事に価値や意味を見出せる服も珍しいと思います。


私立大学の客員教授でもある瀬藤さんは今回のこの取り組みをファッション、アート、サステナビリティの融和を表題にした論文を紀要発表するつもりだそうです。








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