2014/07/30

GarageオリジナルがSALEにならない理由



こちらは以前発売したギザリヨセルtee。双糸のギザ天竺素材、バックヨークのある立体的な分割や丸胴など素材、カッティング、仕様にかなりこだわっています。







この度のコットンモダールVネックteeは、リラックスや丁度よさ加減を念頭に置き、技術はそのままに肩の力が抜けた雰囲気で臨んでおります。







ショップオリジナルであるという点と、デザイン的にシンプルな為、お客様に商品的な価値を見出して頂くには品質面でイメージを覆すほどに大きくクリアして行く必要があります。


そこで、Garageのカット・ソーは欧州の高級ブランド製品も生産している敷居の高い縫製工場にお願いしています。最も足を運んでいる現場で、同時にかなり勉強させて頂いております。


社長自ら普段からGarage製品を着用しており、その距離感はなんとも心強い限りです。





















Garageカットソーの一番の特徴は、ウーリー糸を使用した4mmの極細2本針オーバーロックです。アームホールや身頃のシームに使われています。

通常のものと比較してかなり細くきれいな仕立てになります。

ウーリー糸は通常カットソーには使われず、ニットアイテムのシームに使われる毛足の長いポリエステル束を甘撚りしたもので、ある一定のところまで伸びて以降はグッと止まる特性を持っており、ストレッチ性と強度を兼ね備えております。







こちらは前の型のタンクトップです。

形状回復特性のあるフライスを使用した関係で、襟は強度のあるバインダーではなくきれいな印象のダブル付けになっております。


お洗濯を繰り返すうちにそのダブル付けの襟は肩のあたりが歪んでしまいますが、それはウーリー糸の縮みによるもので着用して時間がたつと回復します。または軽く引っ張ると整います。さらに言うとアイロンがけで解決です。







しかし、洗いざらしをそのまま着れる
手間のかからない方が良いと判断して今回はバインダーの仕様に致しました。バインダーとしても4つ折りのパイピング5mm幅という襟ぐりにしてはかなり細く、それは一般的なバインダー襟の3分の1ほどになり、縫製に技術を擁する細さになっております。






これはレイヤードした際にちらりと見える首元のインナー部分が軽くすっきりと、かつどこか目新しい印象に表現することが目的です。





その他、W-ROLLカット・ソーの襟ぐり、タンクトップも含めた裾などの縫製は振りミシンによるものですが、2本のステッチの間に入る「振り」は通常3cm-11針のところ3cm-18針の度詰めになっており、きれいで細かい印象がございます。







これら特殊な縫製は今回だけではなく、この工場さんがGarageの為に提案してくれた技術で、実はこれまでも
すべてのオリジナルカットソーに取り入れております。




セールにかけない理由は、

通常こうした仕様により価格は高騰してしまいますが、それでは意味がございませんのでアイテムの価格以上の品質を確立するため、発売当初より低く設定したプライスという物理的な事、

また、早い段階で買って頂いたお客様に後で安価に値崩れして、残念な気持ちになってほしくないという事やベーシックでシーズンの概念がないからなどが理由でございます。



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以上はこだわりやウンチク、というよりもすでにご着用頂いているお客様に対して、着心地、シルエットに加え、価格設定などに改めて価値を見出して頂ければと思いご説明させていただきました。




また、これをお読みいただいて

ご興味を持っていただいた方も是非、

宜しくお願い致します。